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飲食店、消費税

意外と簡単!?飲食店が通販を始める際に必要な許可と注意点を解説

こんにちは!
飲食店を経営しながらWEBマーケティングを
学びはじめた聖です。

本来飲食店では
「店舗に来店するお客さまへ料理を提供して売上を確保する」
というやり方が一般的でした。

しかし、新型コロナウイルスでの営業自粛による売上への影響や、
インターネットの普及も後押しとなり、本来の稼ぎ方だけではなく、
通販へ参入した個人飲食店も増えています。

飲食店が通販を始めるにはどのような手続きが必要なのか。

この記事では、飲食店が通販を始めるための許可、
通販を始めるための手順、注意点などを紹介していきます。

飲食店がネット通販をやるメリット

飲食店がネット通販を行うメリットは、どのようなものがあるのでしょうか。
詳しく見ていきましょう。

売上が営業制限や天候に左右されにくい

店舗営業の場合、大雨や台風などで天候が悪いと来店数と売上は
比例して減少します。

また、新型コロナウイルスが蔓延し営業時間の制限や自粛が求められた時は、
店舗営業のみでは、売上がたたず苦しい思いをしたことでしょう。

ですが、通販の場合は天候や営業時間関係なく売上を上げることが
可能です。

全国を相手に商品を販売できる

通販の強みは、店舗の近場に住む人や観光客に限らず、
全国の人を対象に商品を販売できることです。

店舗は客席数や営業時間などの制限があり、売上に上限がありますが
通販は注文数とこなした分だけ売上はあがります。

さらに店舗営業だと、仕込み~営業~片付けと長時間労働のうち、
マネタイズできるのは、営業時間のみです。

来店者数が多ければ、まだ良しですが
来店者が少ないと単純に時給ダウンです。

10時間営業し10万円の売上があれば、時給1万円。
10時間営業し5万円の売上だと、時給5千円

ただ、売上が多いとその分、仕込みや片付けも増えるのでなんとも
言えないところもありますけど。。

そこで通販の登場です。

注文が入り仕込んだ分だけ、売上があがります。
店舗営業と違ってシンプルです。

地域だけを相手にするのではなく、全国を相手にできるのが通販です。
インターネットの普及によって、個人でも全国を相手にビジネスができるのです。

飲食店が通販を始める際に必要な許可とは?

飲食店が通販を始める際は、販売する商品に適した営業許可が必要です。

通販のために必要な許可証と、飲食店営業許可証は全く異なるものです。

なので、改めてどのような許可証が必要なのか、許可を得るにはどういった
用意をしなければならないのかを確認し、申請しましょう。

私や私の周りで通販をやられている方々が取得した営業許可証は
・そうざい製造業
・菓子製造業
この2つがメインです。

この2つがあれば、個人飲食店が通販で販売する商品は基本的にいけます。
※ローストビーフや角煮など、他加工肉は別の許可が必要となりますので、
ご注意ください。

普段使用している調理場で許可をとる場合は、
仕切りや営業時間外のみの製造など条件がありました。

普段の調理場以外で許可をとる場合は、
「他にもう一つの部屋を用意してください」とのことでした。

これらは、県や管轄の保健所によって、多少の違いがあるので詳しくは
ご自身のお店の管轄にある保健所にお問い合わせください。

今回は東京都の営業許可一覧を見本として、コチラに載せておきます。

許可なく販売すると起こること

製造や販売についての許可を得ずに食品を販売すると、
保健所による指導が入る可能性があります。
ただし、制度上、営業停止の処分は下せません。

とはいえ、何らかの問題が発生して訴訟に発展した場合、
許可を得ていないと不利になる恐れがあります。

そもそも、食品を扱うということはどういうことなのか。
モラル云々のありますが、一つ間違えば他人の人生を大きく変えてしまいます。

口から入る=命に関わる

許可があれば事故は起こらないという保証はありませんが、
しっかりと許可を得て、責任を持った販売をしましょう。

飲食店が通販を始める手順とは

大体はなんとなくわかるけど、通販をはじめるにはどういった手順を
踏めばいいのかわからない。

そんな方のために、以下で具体的な手順について解説します。

販売商品を決定する

「えっ!?まずは保健所じゃないの?」

私は最初そう思ってました笑

まずは通販でどのような商品を販売するかを決めましょう。

なぜなら、保健所の方に
「何を販売するのか教えてください」
「その商品を販売するにあたって、必要な書類や準備するものを教えます」
と言われるからです。

なので、先に販売商品を決めてください。

お店で人気の商品でもいいですが、ネットでリサーチしてから
決定することをオススメします。

お店で売れる商品とネットでは反応が違う場合があるからです。

誰に買って欲しくて、
その人はどんな商品を求めていて、

買った際にどんな未来を求めているのか。

これを軸に販売商品を決定しましょう。

売りたいものではなく、売れるものです。

そうすることで結果的に皆幸せです!

保健所の許可を取る

販売する商品が決まったら次は、保健所です。

すでに解説した通り、通販で食品を売るためには食品衛生法によって
定められている営業許可や製造販売許可が必要です。

許可を得ずに食品を販売すると、さまざまなトラブルにつながるリスクが
あるため要注意です。

商品の種類に応じた許可を確実に取得しましょう。

また、販売するときには食品表示も必要となります。
名称、原材料名、内容量、保存方法、賞味期限、製造者販売者など

詳しくはこちら→消費者庁公式ホームページ

商品試作、検査

通販で販売するための商品を試作し、問題がないか確認しましょう。

飲食店としてすでに扱っている商品だとしても、
通販で販売するうえでは輸送中に品質が変化する可能性もあります。

特に、傷みやすい食品を通販で扱う場合は注意が必要です。

食品が輸送される過程を考慮しながら、通販用の商品を作って
しっかり検査しなければいけません。

私は、(株)食品微生物センターへ検査を依頼し
その結果をもとに、賞味期限を決めました。

検査を細かくしてくれることで、製造工程の見直し等にも
役立てることが可能となります。

通販サイトを作成する

食品を通販で売るためには、専用の通販サイトが必要です。

自分で通販サイトを立ち上げれば、デザインや配置も自由自在となりますが、
0から集客して認知度をあげていかないといけないので、
時間と労力、根気がかなり必要となります。

なので、最初は手数料が高くても、すでに集客力のあるBASEなどから
はじめた方が無難です。
そこから少しずつクチコミを貰い、少しずつ認知度をあげていきましょう。

一歩ずつ一歩ずつでいいんです。
着々といきましょう。

最近では、たくさんの通販サイトがありますが手数料など安さで
決めない方がいいです。

私の仲間でも、手数料の安さに惹かれて契約したものの認知度の低さから
集客できずに本末転倒。

他にも、詐欺サイトだったり、
受注~保管~梱包~発送まで全て請け負います!という会社に任せ
売れずにお金が溶けた方もいます。

手数料やランニングコストを考えることも大切ですが、
それ以上にどういった会社なのか見極めることが大切です。

商品の値段や発送方法を検討する

商品の値段や配送方法なども、よく検討したうえで決める必要があります。

モールに出品する場合は、手数料も考慮したうえで計算する必要があります。

原価率から手数料を差し引き、
「仕入れ価格÷(原価率−手数料)」の計算式で商品の値段を算出しましょう。

また、なるべくコストを抑えつつも、食品を適切に輸送できる
配送方法を選ぶことも重要です。

ここで注意点として、
最初から利益をたくさん取ってコスト回収の考えではなく、
最初は認知作業だと思ってクチコミを獲得しましょう。

そうすれば、結果として売れ行きがよく利益もでるようになります。

飲食店が通販を始める際の注意点を解説

飲食店が通販を始めるときは注意点もあります。
ここでは、具体的な注意点について解説します。

食品表示に気を付ける

先ほども説明させていただきましたが大切なのでもう1度。

食品を販売する際は、
食品表示法に基づいて必要な情報をパッケージに表示する義務があります。

表示すべき内容は、
原材料名、栄養成分、添加物、消費期限または賞味期限、保存方法などです。

これらは食品を選ぶ際の判断基準になったり、健康管理に影響したりする項目であるため、必ず表示しなければならない内容として定められています。

表示ラベルを作成し、パッケージに貼り付けると簡単です。

私が通販を始めたときに、表示ラベルを作成したところは
プリントパックです。

特定商取引法を知っておく

特定商取引法は、商品の売買において発生するトラブルから
消費者を守るためのものです。

通販サイトは特定商取引法の対象です。

事業者が守るべきルールやクーリングオフをはじめとする
制度について定められています。

通販サイトのユーザーに不利益を及ぼすつもりがないとしても、
特定商取引法が定められている広告表示や誇大広告などのルールに
違反すれば罰則の対象になります。

ネットショップを始める際は、自身が特定商取引法のどの部分を
遵守しなければならないのか確認しておくことが大切です。

冷凍食品は梱包を工夫する

冷凍した食品を販売する際は、梱包に配慮が必要です。
保冷剤や保冷バッグなどを活用し、クール便で配送しましょう。

食品が傷んでしまうなどの理由から、食品を冷凍して発送するケースも
あるでしょう。

その場合「冷凍して発送するだけ」と考えがちですが
実は食品を冷凍して発送するには営業許可が必要です。

以前は、「食品の冷凍又は冷蔵業」という営業許可でしたが、
2021年6月1日からは製造業と倉庫業の2つに再編されました。

冷凍食品を製造する製造業に該当する場合は、「冷凍食品製造業」
(HACCPに基づいた衛生管理を行うときは複合型冷凍食品製造業も可)
の営業許可が必要です。

倉庫業に該当する場合(冷凍食品を製造せず保管だけ行う)は
許可が必要なく、「冷凍・冷蔵倉庫業」の届出のみになります。

冷蔵や冷凍で食品を発送したいと考えている場合は、
許可関係を明確にするためにも管轄の保健所に
相談することをおすすめします。

配送料、梱包費用も忘れずに原価計算する

通販で商品を販売するうえでは、配送料や梱包費用が多く発生しますので、
原価計算をする際は、必ず配送料や梱包費用を含めることも忘れずに!

また、利益を出すためには、配送料や梱包費用をなるべく抑えるようにしましょう。

配送方法や梱包方法によってかかるコストは変化するため、
費用を抑えるためにさまざまな工夫を取り入れてください。

しかし、贈り物としての食品の場合には、
贈った側貰った側も気持ちよくなるために見栄えの良い
梱包が良いでしょう。

コストばかりに気をとられずに、あくまでも顧客ファーストです。

説明書きを作成する

通販で食品を販売する場合、調理は消費者が行うケースがほとんどです。

できるだけおいしく食べてもらうためには、
それぞれの食品にあわせた説明書きを加える必要があります。

解凍や加熱のコツを示したり、おすすめのレシピを紹介したりしましょう。

一度有名店の通販を取り寄せてみるのも、勉強になります。
広告がうまいお店は、箱を開けた瞬間からワクワクします。

是非一度、お試しください!

飲食店営業許可証では通販ができない

こちらも一度解説させていただきましたが、
かなり重要なことなのでもう1度お伝えします。

飲食店を開業するためには飲食営業許可証が必要ですが、
この許可だけでは食品の通販はできません。

飲食店の経営と通販サイトにおける食品の販売は別物です。

すでに解説したとおり、必ず必要な許可を取得したうえで
通販を始めてください。

そして、全国にいる方々へあなたの美味しい商品を
届けましょう!

結論:飲食店が通販で生きる道もアリ!

飲食店が通販事業をやることは、お店の営業状況に
左右されずに安定した売上をあげられなどメリットがあります。

しかも、食品検査や新たな許可証をとるための費用が係る以外に、
特に大きなデメリットはなく思えます。

店舗での人手不足による機会損失や売上減少、無断キャンセルなどの
精神的負担を軽減したい方には通販は向いていると思います。

実際に、飲食の大先輩である70歳オーバーの方は
数十年続けたお店を閉店し、通販にシフトチェンジしました。

「注文入った時だけ、動けばいいからそれ以外の時間は妻と
のんびり過ごしているよ!」
「通販が忙しくて、それどころではない場合もあるけど笑」

と、微笑んでいました。

是非これを機会に、通販を考えてみてはいかがでしょうか。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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